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数量積算基準の功罪

「建築数量積算基準」のことは、このブログを読んでいる方であればご存知だと思います。
1977年(昭和52年)に、官民合同の建築積算研究会で制定された規準で、積算の方法を詳細に規定しています。

この基準の功績は、積算の標準化に大きく寄与したことだと思います。
いま異なる会社で積算した数量を比較できるのは、積算基準のおかげでしょう。
私も若い頃、積算基準を一生懸命勉強して積算士の資格も取りました。

その反面、罪としては、算技術者が拾い落とし指摘されるのを防ぐために、コストウェートに関係なく細かな数量まで拾ってしまうことでしょう。

積算技術者にとって「落ちてるよ」は、一番聞きたくない言葉だと思います。
プログラマーにとっての「バグってるよ」と同じくらい聞きたくないでしょう。
(私は、積算技術者時代は「落ちてるよ」を、今は「バグってるよ」を何回聞いたでしょうか(T_T))

この罪に関係する会話で、私が今でも忘れられないものがあります。
コストナビの商談で訪問した、自社で設計施工するあるデベロッパー様での会話です。
その会社は積算部署が営業部門に属する組織になっていて、その営業部長の方が積算部署の方に向かって「俺はお前たちが、巾木を1m2m拾っても何もうれしくない。もっと早く積算をしてくれ。お客さんは見積を待っているんだ。」です。
営業部長の「早く」の気持ちも分かるし、積算部署の方の「拾いたい」気持ちも分かります。

私は積算がもう少し数量重視から、コスト重視に移行したほうが良いと思います。
例えば昔ある大手ゼネコンでは、左官工事を砂・セメント・手間に分けて拾っていました。今はモルタル壁○○㎡で簡略化しています。
また数量積算基準でも、開口の躯体はサッシのWH寸法で差し引きますが、躯体の逃げ寸法は無視しています。
このような簡略化をもう少し進めたほうが良いと思います。

そうすれば、先ほどのデベロッパーの方も「1m2mの巾木」を拾わないですむかもしれません。
この問題は、このブログではとても書ききれないのでこの辺にしておきます。

別件になりますが、先日このブログに初めてコメントが付きました。
とてもうれしくすぐに返信しました。10年前にコストナビのカタログ請求が初めてきたときを思い出しました。(返信にも書きました)

3月8日と3月14日のブログにコメントが付いています。
その日のブログの下にある「コメント」という文字をクリックするか、画面の右側にある「最近のコメント」をクリックすると読めます。

今日のブログは、3月8日のコメントに触発されて書きました。
ぜひ皆様もお気軽にコメントをお寄せください。
このブログが積算技術者の意見交換の場になれば良いなと考えています。
では、また来週。